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高校化学の教材;分子と結晶模型の「ベンゼン屋」

高校化学の教材;分子と結晶模型の「ベンゼン屋」

体心立方格子斜め切り詳しい作り方

1:√2:√3の関係(√3L=4r;L結晶格子1辺、r原子半径)を理解してもらうにはこの模型が必要です。

この作り方を解説します。

【1】アクリル板を切る


アクリル板の保護紙にカットサイズに合わせて直線を引きます。(上図はカットの図

アクリルカッターの先端を使って、保護紙を切り、アクリル板に傷をつけます
カッターの手前の刃を使い、繰り返しアクリル板を削ります。
 キリキリ音がして切り屑が糸のように出て来ます。
 2mm厚のアクリル板を使いました。厚みの1/3くらいまで傷を入れるといいでしょう。特に両端はしっかり傷を入れてください。折り取るときに斜めに割れます。
机のはじに折り取る傷を合わせ、一気におります。机面を左手でしっかり押さえて、右手のひらで上から押し込んで割ります。このとき躊躇せず「一気に」です。「バン」と音がして綺麗に折れます。恐々やると、思わぬ方向にわれてしまいますよ。気合が大事です。両面の保護紙のうち1面がはがれます。また貼り直しておいてください。次の作業まで、傷や汚れを防ぎます。カット作業は以上です。

【2】アクリル板を曲げる
 アクリル板は80℃で軟化します。この性質を使って綺麗に曲げることができます。

ニクロム線ヒーターを用意します。写真は自作のもの。電源(実験室にあります)に繋いで、12V1.4Aくらい。すぐに赤熱し、使用可能になります。
アクリル板を加熱し、曲げます。曲げる位置に直線で印の罫書き線を入れておき、ヒーターの真上におきます。ニクロム線が赤熱し、乗せてから80秒弱で、指で押すとちょっと熱い)クニャと曲がる感じがします。すぐ取り出して、木片の90°の角に当てて、しばらく保持しますこれで、直角三角柱(斜め切り)のパーツが出来上がりました。あとは、これを貼り付け、箱にします。

【3】貼り合わせてケースに
①底面の直角三角形に曲げたアクリル板を接着します。準備として、セロテープで2箇所仮止めしておきます。接着剤のジクロロメタンがセロテープにしみあがるとアクリル面を溶かして、汚れになるので、接着剤を少し流して一部を接着してからテープを剥がし、全体を接着すると綺麗に仕上がります。

②ジクロロメタンは蒸発しやすいので、容器本体を持つを体温でピュッと駅が飛び出し、アクリル面を汚します。(上写真中)のように容器の首を持って、手の内側の体温で、流出量を調整するようにしてください。

(上写真)は正面のアクリル板を接着し、三角柱の容器を作ったところです。

まだ、スチロール球を納めていないので、上の三角形のふたは接着してません。初めて作ると多少のずれや汚れが気になるところですがスチロール球を納めると目立たなくなります。安心して、続けましょう。
【4】中に入れる発砲スチロール球を切る
発泡スチロール球を切断します。難しいのは、塩化物イオン直径7cm球を45°の角度で切断すること。

まず半分にします(上写真)。ちょうど7cm球は200mLビーカーが切り型になります。球には半分のところにうすい線がついているのでそれに合う、ビーカーを探し、切り型にするといいでしょう。

②スチロールカッターで切ります。一回カットしたら、合わせて
90°回してビーカーにはめ直す。写真の②の線がビーカー面に垂直になるようにしてセットして、ビーカーの縁をガイドに切ります。
さらに、2本の切り線をそれぞれビーカー面に垂直にして切ると1/8球ができます。1/8球を45°の角度で切って1/16球を4つ作ります。この時も、1/8球をまとめてビーカーにはめ、三角定規で45°を確認し、縁をガイドに切ります。必要な原子は1/8球4つ、1/4球2つ、1/21つ(=全て7cm)です。

作ったアクリルの箱の中に詰め込んでみましょう。
ピタリと合わなくても、気にしない。特に、1/16球はまずあいません。あふれると思いますが、押し込んでください。

【5】完成へ

後は、蓋をして、貼り付ければ出来上がりです。蓋は発泡スチロールに触れないところを何箇所か接着すれば十分です。
上蓋を接着前、接着面に触れそうな発泡スチロール球にメンディングテープを貼って保護します。接着液が少量でも発泡スチロールに触れると、醜く溶けていきます。

蓋は発泡スチロールに触れないところを何箇所か接着すれば十分です。



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